海外生活の辛さ。夫以外のトピックがなくなった時にやったこと。

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こんにちは!あき子と申します。35歳の日本人です。同い年のブラジル人の夫と2人で、ブラジルの首都ブラジリアで暮らして3年目になります。

日本からブラジルへ嫁いだばかりの頃、 夫に関わること以外の自分の人生がなくなってしまったようで辛かった のですが、この記事ではその経験と辛さを乗り越えるヒントになったことを紹介していきます。

 

ブラジルでの私の暮らし

私たち夫婦は基本的に仲良し。お互いの家族とは離れて暮らしており、良い距離感で付き合いができています。

 

この街に友人も沢山できました。ブラジル人、日本人、その他の国の人もいます。平日だと女性同士でお茶を飲みに行ったり、週末には家族ぐるみでランチに出かけたりしています。

 

生活費は会社員の夫が全て稼いでいます。私は、日本のNPO法人で働いています。ブラジルの我が家からリモートワーク。労働時間は、毎日1~2時間、一か月で上限50時間ほどです。収入はすべて貯蓄してます。

 

仕事のほかには、水泳教室と合唱サークルに通っています。ブラジル人だけでなく、各国から来ている大使館員や国連職員、そのご家族等と一緒に練習しています

 

今でこそ、こんな感じで生活のペースが出来上がりましたが、ブラジルに嫁いですぐの頃~2年間くらいは辛いことも沢山ありました。

海外へ嫁いだら、辛いほどヒマになった


 

「世界で一番愛する人を見つけた!だから、行ってくる!」と、ブラジルに来るまでは良かったんですよね。(勢いがないと結婚はできなかったです)

 

日本でやらなきゃいけない手続きが一杯あったし、会わなきゃいけない友達も沢山いた。自分の時間は少なかったけど、「自分で自分の人生を動かしている」という充実感がありました。

 

ただ、いざブラジルに来てみて、移住の高揚感が徐々に落ち着いて来る頃に気が付いたんです。「え、めっちゃヒマやん!」ということに。

 

はい、すごくヒマでした。私は健康で、働く必要がなく、自分だけの時間だけが一日に20時間くらいありました。
すごく恵まれている、とも思ったんですが、何かに対して「申し訳ない」と罪悪感を抱くほどのヒマは、すごく辛かったです。 
 

日本にいる友達はみんな仕事や子育てをしていたので、「ヒマすぎて辛い」という愚痴はとてもじゃないけれど言えませんでした。

 

【私って何?】夫以外の自分のトピックがない

 


 

Twitterでは、同じく海外で結婚生活をスタートさせた方から、こんなリプをいただきました。「夫がいなくなったら今の私は何もなくなるっと感じてしまう」って、うん、めっちゃ分かります。私も同じように感じました。

 
 

何せ、私がブラジルに来たのは「夫と一緒に暮らすこと」が目的だったから。それを実現させるために、それ以外のものは全部日本で終了させて来たんですよね。

 

仕事、友達、好きなカフェ、いち社会人としての責任(税金とか)。

 

いったん、全て日本へ置いてきました。

世界で一番好きな人と一緒に生活するのは、とても尊いことです。

でも、夫が大黒柱で、生活費や税金や健康保険まで全部払ってくれます。私は更に私の奨学金返済も夫に払ってもらっています。

私は、ポルトガル語もしゃべれず来たので、来たばかりの頃は、ブラジルで一人で行動できるような状態じゃなかった。私は語学の面と治安の面から、最初はどこに行くにも何をするのも、夫と一緒。自分が赤ちゃんになったように感じました。

それをお互いに分かったうえで2人で決めたことなので、夫が私の面倒を見ること自体は想定内。でも、1人で行動できない辛さは、経験するまでは分からなかった!

自分のトピックがない訳じゃない

 

そんな状態だと、だんだんと自分に自信がなくなっていきます。初めて会う人に「あなたは何をしている人なの?」と聞かれて、「家事や語学勉強」と口では答えていましたが、心の中では「特に何もしていない。」と思ってました。

 

本当は、家事してるし、散歩もしてるんですよ!語学学校にも通っていたし。でも、そういうことって、日本でやっていたことに比べたらすごく簡単で、1円も生み出さないし、責任もない。そういう風に感じて、「大した事してない」と思っていると、自信がなくなっていく一方でした。

 

1人でモヤモヤしている時、本やブログを沢山読みました。その中で学んだのは、

「(特に女性は) 人生の節々で、状況に応じて臨機応変に対応していく力が必要 

ということでした。

 

 つまり自分が変わっていく力。その力のことを「しなやかさ」と呼ぶ のだと思います。そして、しなやかさを身につけた女性は「凛としている」と評されるのではなかろうか。

女性誌で読みかじったかのような「しなやかで凛とした女性」って、聞く分にはめちゃくちゃ素敵。ただ、それを身につける過程は「素敵」などとは到底呼べないのが実情なのでは?

自分が変わるって簡単じゃない。私の心は何度も抵抗し、もがき、暴れました。(夫が一番知っている。苦笑)

 

自分がちっぽけに思う時に、おススメの本

この時期に一番元気をもらった本があります。臼井シンシアさんという方の『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』です。

 

 

臼井さんは、28年前、仕事をやめて専業主婦の道を選択した後、17年間のブランクを経て、“給食のおばちゃん”としてキャリアを再出発。5つ星ホテルの副支配人を務めるまでにキャリアアップを続けて来た方です。

 

臼井さんは、旦那様の海外転勤に伴って色んな国で生活した経験がある方。駐在員の妻、駐妻経験者の方です。
私は駐妻ではないですが、 「好きでここに住むことを決めたわけじゃない」 という点は一緒。

 

「自分が中心にいた生活」を、「家族とともにある生活」と引き換えにした。そのことでぶつかる壁や、そこから何を見いだすのか?という点がとても参考になりました。

 

正直に言うと、私から見ると臼井さんという方は、とてもテンションが高く見えます。本に書かれているのと同じようなペースや熱量は私にはない。それに、仰っていることの100%に同意するわけでもないです。それでも、おススメする理由があります。

 

(1)今いる環境の見方を変えてくれた

 「自分プロジェクト」を立ち上げ、ゴールを決めて取りかかることで、自信を得る ように工夫されていたそうです。

その一つが、1枚の大きなタペストリー制作。娘さんが幼いころに3年かけて制作し、それ以来クリスマスには毎年リビングの壁に飾っているそうです。

 

著書の1ページをスクリーンショットで引用。

 
 

制作の動機は、当時ナイジェリアにお住まいで、外出する先もなく娯楽もなく、暇に飽かして始めたクロスステッチを上達させたいと思ったからだそう。ネガティブにも捉えられる環境から、家族の恒例行事や伝統を生み出した発想の転換がすごい!

 

私が住むブラジルは治安が良いとは言えず、外出が思うようにできないもどかしさがありましたが、「限られた環境の中でできること、生みだせるものってあるんだ!」と驚き。自分の見方を変えれば、今ここでも価値を生み出していける、と希望が持てました。

 

もう一点。私は、家事や、家を美しく飾ることに今まで価値を見出してなかったです。だからこそ、家事をしていても人には「私は特になにもしていない」と答えていました。これは今まで独身で好き放題生きてきた私には、知らなかった世界。

自分の家はまだまだ殺風景なんですが、友人宅へ遊びに行った時には、壁に絵が飾ってあったり、クリスマスのデコレーションをしているのを見ると「こうやって家族が良い気分で過ごせるように行動しているんだな」と思うようになりました。自分のなかで新しい感受性が育ってきたように思います。

 

>>>参考記事:ロシアの友人に教わるクリスマス飾りのアイデア。温かい気持ちでホームを照らす。

 

↑ブラジリアでともに生き延びている戦友ともいえる友人宅をご紹介しました。

(2)人生は長期戦と考えたら、「今」の密度が増した

 

昨今、ワーク・ライフ・バランスとよく言われるけれど、一日、一週間、一ヶ月単位で捉える考え方ではなく、一生をかけてワークとライフのバランスをとるという考え方があってもよいと思う。私は、三十~四十代を主婦に専念した。とても満足だ。そして、いまは仕事に専念し、おそらくこの先十年は仕事に生きることになるだろう。つまり、私にとってワークとライフのバランスは十分に取れているのだ。
 

臼井さんのこの考え方を知って、自分の人生を俯瞰して見えるようになりました。

 

今は家の中にいるのが中心の生活をしているけれど、 これが一生続くわけではない。このままで終わりたくないと思うならば、そうならない道を選ぶこともできる と思えるようになりました。「今の経験がいつかまた役立つ時が来る」と思えると、力が戻ってくるようです。パワフルな臼井さんならではのメッセージだし、ご自身の経歴が実証していますよね。

 

長いスパンで考えると、今やっていることの価値を自分で認められるようになります。習い事やお友達とお茶をすることを「ヒマな主婦のやること」と思うこともできるし、「今だからこそできること」と思って、思いっきりコミットすることもできますよね。

臼井さんについては、ウェブマガジン等でもインタビュー記事があります。読みごたえ十分の良い記事が沢山あるので、ぜひぜひ検索してみてください。

 

特におすすめはこちら。

>>>薄井シンシアさん|後ろ髪を引かれない生き方、していますか?|Cue(キュー)

 

このCueというサイトは「自由に働く、幸せに生きる 総合職系フリーランス女性向けメディア」。Warisという時短やリモートワーク、フリーランスといった柔軟な働き方を支援する人材紹介会社が運営されています。

私も過去に一度、案件ベースの仕事を紹介いただいたことがあります。登録時に、キャリアカウンセラーという色んなことを相談できる担当の方とオンラインで面談する機会があったのですが、リモートで働く前に相談できる人がいたことが心強かったです。

 

他の記事も、私たちに役立つものが沢山あるので、おすすめです!

本を読んでやったみたこと

「ブラジルは治安が悪いから、外出の機会が限られる」と思って気持ちもふさいでいましたが、本を読んで「でも、家のなかでもできることある!」と思うように。思いつくはしから、色んなことを試してみています。

 

日常をVlogにする

ブラジルでの普段の生活のVlogをYoutubeにアップしてみました。(まだ友達がいなかった頃の日常。内容は、すごくゆるいです)

 
 
>>>《ブラジルゆる生活#6》ブラジルに嫁いだアラサー女子の一日(平日)|Toutube

美容にチャレンジ&発信

美容って家の中で一人でできるのが良いところ。美容好きになると、ヒマに苦しまなくて済みます。

「髪を巻くと気分いいし、人の役にも立つよ!」と発信してみたりしています。

美容から一番遠い自分が、良くこんなこと言えるなーと自分でびっくりです(笑)でも、不器用だろうが何だろうが、 できることをやることが大事。 

 

【動画】《ショートで不器用》それでも髪を巻くと変わる!海外ひきこもり生活からの脱却


 

購入品の紹介

 買い物って、友達がいなくてもできる有難いアクティビティ。 (ありがたい)

ブラジルで購入したものを毎月ブログで書いたり、その都度Twitterで紹介しています。 

普段の何気ない消費活動が、記録することで「小さな楽しみの積み重ね」のように感じます。日々の充実度が増しましたよ!


 

>>>参考記事:10月購入品&お気に入り紹介。日本人目線のブラジル生活

いろんな人の購入品を見てみたいので、もし発信している方いらっしゃればぜひ教えてください

↓「これからどういう人生になるんだろう?」と先が見えなかった時に、フレームワークを与えてくれた本。何より、ガッツと元気がもらえました。

つながりましょー

長くなりましたが、読んでくださりありがとうございました。

 

結婚したばかりの頃、生活がガラッと変わり戸惑ってばかりの日々を過ごしました。「新婚生活って、ただただ楽しいのかな?」と期待していたら、案外つらかった(笑)

他にも、みなさんとシェアしたいことがあるので、また別の機会に書いていきたいと思います。

 

記事はTwitterFacebookでシェアしています。よかったら気軽にフォローしてみてください。ブログのコメント欄からよりも、気軽に会話ができるなーと感じているので。

 

Twitterの方が、より気軽にコメントややり取りができたり、新しい出会いへとつながる実感があります。

私以外にも、沢山海外で暮らしている人が発信しているので、眺めるだけでも面白いですよー。

 

それでは!
ブラジリアより

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