【インタビュー】ブラジルの友人・シモニの話(2)〜もっと気楽に。〜

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ブラジルの友人・シモニへのインタビュー、第2回目です。

目次
第1回 お母さんの留学
第2回 もっと気楽に。
第3回 どうしたいか?>どうするべきか?
第4回 私は社会とともにある

シモニの言葉が、すなわちブラジル人全員の考えというわけではありませんが、話の中から漂うブラジルの明るさなどを感じてもらえたら嬉しいです。
 
 

友人のSimone(シモニ)

友人のSimone(シモニ)

家事代行サービス

-シモニは家事代行サービスを利用していると聞いたんだけれど、それってどんなものなの?
 

 
 

Simone:ある女性がいてね、もう6年間ずっと頼んでいるの。毎週金曜日に8時間、窓磨きや浴室などの掃除をしてもらってるのよ。彼女が手伝ってくれるおかげで、私はそれらをやらなくてもよくなるの。
 
 
 
ブラジルでは家事代行サービスには(手伝う項目ごとではなく)日給で支払うの(※)。例えば平日のための食事の準備だとか、服のアイロンがけだとか手伝って欲しいことをとても柔軟に対応してもらえるよ。
 
 
 
ブラジルでは、家事代行サービスを利用することはとても一般的。なぜかと言えば、働く女性達には、仕事も家のこともどちらもするための時間がないから。だから必要なの。
 
 
 
私の家族にとっても合理的だと思う。私は自分が通っているクラスに行く為に、家事代行サービスが必要。サービスにお金を払うことで私自身は浴室を掃除することなく、一日に2時間の勉強する時間が持てる。
 
 
 
これって日本の女性達とはそんなに違うものなの?
 
 
 
– うん、サービス自体はあることはあるけれどまだ一般的ではない。その理由として私が思っているのは、日本の女性は社会からのプレッシャーをもっと感じてるんじゃないかな?ということ。結婚したら家族のことをすることが第一優先になり、自分自身のことは二の次、さらには一番最後という場合もあると思う。そんな点がブラジルの女性達とは違うと思います。
 
 
 
Simone:そっか。ブラジルの人達は「その瞬間に生きている」とも言える。全ての時を楽しんでる。
 
 
 
いつだって出かけるし、どんな時でもみんなのためにお菓子が用意されてる。いつだって、自宅に誰かを招けないかな?って時間を探してる。みんなに来てもらって良いし、「幸せじゃないな〜」って思うやり方がないよ。
 
 
 
いつでも誰かと一緒にいて自分達の話をしたり、映画を観にでかけたり、コーヒーを飲んだり、必要な人には手を貸したり、、、 私達はいつだって誰かと一緒にいる。1人きりじゃないよ。私達は1人きりだとは感じない。

 

友だち同士、私の家に遊びに来るのに断りは要らないよ。ただ電話をかけて「ねぇ、シモニ。今から行くからね!」って言うだけ。そしたら私は「いいよ!じゃあコーヒーを用意して待ってる!」って答える。その時にもし家の中が散らかってても問題ないよ。
 
 
 
友だちがうちに来て、ソファーに座ってテレビを見てもらってる間に、私は洗濯や家事を済ませる。それが終わったら一緒に楽しむの。お互いに隠しごともなし。すがすがしいし、このやり方がいいと思ってる。

-それがブラジルの人々の知恵なのかもしれないなぁ!

 

モノゴトをもっと気楽に

 

Simone:私達はいつも「モノゴトをもっと気楽にすること」を考えてる。「何かをするために、まず自分の準備をしなければいけない。」といった複雑なことは好きじゃないの。そうじゃない!するべきことは準備することじゃなくて、そこにいること!

 
 
これが私の生活だし、ブラジル人の生活ってこんな感じだよ。いつも一緒にすごして、いつも友人を訪ねて、連絡を取り合って、お互いのことを知る、こんなことを大事にしてる。こうやって生きる方が楽だから。
 
 

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自分のための時間をもつことの大切さ

 
Simone:例えば、もし(自分のための)時間が無いために、近い将来のことを考えられない、計画できないのだったら、それはもどかしいこと。
 
 

「あぁ、どうしよう!旦那はいい感じで仕事で活躍してる。それに子どもたちは自分たちの宿題をして、留学もしようとしてる。だけど、私はこれから何をするの?」

 
 
「(自分のための時間をもつことの)優先順位が低いから」という理由で近い将来のことを考える時間がないのだとしたら、たとえば子どもたちが留学している間は、空しく感じてしまうだろうね。
 
 

だから私は日本の社会が、女性達は社会に対して多くのことを貢献できるということを理解してほしいなって思う。私たち女性は異なった状況や異なった問題に対応することができるのよ。
 
 

それにこの惑星には、「家の中があるべき姿である」ことを可能にするような、女性の細やかな気遣いが必要なの。なぜなら、私達女性はものごとをただお金の為だけにはできないから。愛情が私達の原動力。私達はものごとを特別なものにしていく。だから、女性達は外に出て色んな人と関わる必要があるの。

 
 
(惑星にまで話が及ぶとは!シモニの話、つづきます)
 

次回>>>【インタビュー】ブラジルの友人・シモニの話(3)〜どうしたいか?>どうするべきか?〜
 
 

 
※補足:ブラジルの家事代行サービス

 
日本語で家事代行サービスというと、企業に頼んで掃除スタッフを派遣してもらうのが一般的かと思いますが、ここで話しているのはブラジルで一般的な「お手伝いさん」のことです。
 
お手伝いさんを雇う形態はいくつかあって、シモニのように日給で支払う場合と、月給で支払う場合もあります。
 
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