【インタビュー】ブラジルの友人・シモニの話(1)〜お母さんの留学〜
ブラジルで1人の女性と知り合いました。
彼女の名前はシモニ(Simone)。会社員であり二児の母でもある40代前半の女性です。
先月、ケノコトさまへの寄稿「ブラジルの暮らしから『わたしたちが手本にしたい”休むコト”への考え方』」の中でも、登場してくれました。
実は別の記事のために、彼女にインタビューをお願いしてました。結局はその記事には反映できなかったものの、その時の会話が人に元気を与えてくれるものだったので、本人の承諾を得てこちらに紹介したいと思います。
彼女の日常生活について聞いていくうちに、ブラジルで見聞きすることをもっと身近に感じられるようになりました。
彼女の言葉がブラジル人全員の考えではないし、そんなはずもないのですが、話の中から漂うブラジルならではの明るさを感じてもらえたら嬉しいです。
そして、シモニというパワフルでポジティブな1人の女性について知ることは、私自身について新たなアングルから見つめる機会でもありました♪
1時間半に及んだインタビュー。4回程に分けて、更新していきます^^
よろしければお付き合いください♪
(会話は英語でしたが、私のほうで日本語に翻訳した側からあげていきます。あげた後で、細かいニュアンスなど編集するかもしれません。また、日本語が終わったら、原文(?)英語のままの記事もあげる予定です)
目次
第1回 お母さんの留学
第2回 もっと気楽に。
第3回 どうしたいか?>どうするべきか?
第4回 私は社会とともにある
お母さんの留学
-今日は時間をとってくれてありがとう!
Simone:何でも聞いて!私達の間には秘密はないと思っていいよ!異国に引っ越すのはどんなに大変か想像できるから。誰にだって、他人のサポートが必要な時が人生の中にはあるものだから。
-どうもありがとう!私はまだ(ブラジルの公用語である)ポルトガル語が上手じゃないので、こうやって英語で話せる相手がいるだけでも、とても気持ちが楽になります。シモニはどうやって英語を学んだの?
Simone:3年前、38歳の時にロンドンに3週間、留学したのよ。ロンドンに着いたときは、一言もしゃべれなかったの!それまでにも英語は長い間学んでいたんだけれど、実際に英語で会話をする機会がなかったの。
留学して2週目には、まぁ何とか意思疎通ができるくらいにはなったの。そして3週目には英語で話すことに自信がついた。ロンドンから戻って来た時には、英語は話せるようになっていたんだけど、それって魔法みたいだった!
-そうだったんだ!興味深いなぁ。シモニには20代のお嬢様と10歳の男の子がいますよね。留学中はお子さん達はどうしてたの?
Simone:私がロンドンに1人で行っていた間、私の母が娘と息子の世話をしていてくれたのよ。
-子どもが留学することはあっても、母親が留学するといった話は日本では聞かないから、シモニの話はとても興味深いです。(作者注※ブラジルでも一般的であるわけではありません)
Simone:私はケンブリッジ英語検定のために英語を勉強したの。それから、中国語とドイツ語も勉強したよ。それから日々の仕事もあるし、自分のための時間も過ごしているよ。例えば、ローラースケートやピラティスのクラスに行ったり、ジョギングしたり、あと友だちと一緒に過ごしたり。
– シモニは会社員でもあり、母であり妻でもあるね。毎日忙しいと思うんだけれど、人生を楽しんでいるのがすごいな、って思います。どうやってスケジュール管理をしているの?
Simone:どうやってスケジュールをこなしているかってこと?えぇとね、私の生活にはいくつかのセグメントがあるの。
まず最初に「私はシモニである。」ということ。
それから「私は(友人達にとって)とても良い友だちである。」こと。
私は結婚もしているし子どもいる。そして仕事もしてるけれど、私個人でもありたいと思ってる。
それは、私自身であること と私のための時間をつくる ということ。
忙しい日々のこなし方
Simone:平日はいつも、家族の世話をできる限りしているよ。例えば、息子についていえば、宿題とかお弁当の準備とか、彼にとって必要なことは全てするの。彼の宿題に付き添って見てあげている間は、同時に私も自分の勉強をするようにしてる。私にとって1日2時間勉強することは大切だから、そうしてるの。
彼が学校に行ったら、私は仕事に行くために、シャワーを浴びて、(母親ではなく、仕事を持つ)職業人として身支度をする。そして6時間働いて、帰宅する。(※シモニの勤務時間は6時間)
そしたらその後は家族の時間。夫と一緒にスーパーマーケットに買い出しに行ったり、息子の翌日のお弁当を準備したり。息子は学校にあるレストランで昼食をとることもできるんだけれど、私はお弁当を用意する方が好きだし、彼も私のお弁当の方が好きだから。
-お弁当のメニューはどんなもの?
Simone:果物と、手作りのジュース。彼はアセロラのジュースが好きなの。
それとチョコレート。ハムとチーズのパン、そしてポップコーン。なぜだか彼はお弁当にポップコーンを持って行くのが好きなのよ。
-ブラジルでは、お母さん達が子どものお弁当を作ることは一般的なの?
Simone:そうだね、母親達は何でも作ります。私達は食事の準備が大好きで、子ども達に料理を作ってあげることや、友人を招いて食事をすることも好きです。私自身も友人や家族のために料理をすることが大好き!
-私は料理が苦手だから、尊敬します!
Simone:結婚してすぐは、私も料理できなかったよ。でもずっとそのままな訳じゃない。だってブラジル人にとって料理は愛情だから。これは当たり前のことだよ。とても上手に料理して素敵な食事をすること。いい?これが秘訣よ。料理なの。
もしあなたが誰かを想って料理をするとする、そうしたらその人はあなたに恋しちゃうよ。ここでは、人々の料理への関心はとても高いのよ。
もしあなたが毎日料理をするならば、みんながきっとあなたを尊敬すると思う。だって料理はいつでも愛することだから。私が家族に毎日作り立ての料理をふるまうことは、尊敬に値することなんだよ。
今、結婚して23年が経つんだけれど、、、あぁ時間が経つのは早いね!娘を見ていると、あの子が私の娘だって信じられない!だってあの子の母親であるには、私は若すぎるって感じるから!(笑)
-私はお嬢さんのこともすごいなって思っているんです。彼女は留学したり、20代前半という若さながら責任あるポジションで働くといった大きなチャレンジをしているんですよね。
Simone: 私は娘に「もし何かを見つけたら、まずそこに行ってやってみなさい」と言うようにしているの。「長い間、待ち続けることなく、まず行け!」と。チャンスは来るより過ぎて行くことの方が多いから。
だから、手にしているどんな瞬間も楽しむことが必要。なるべく多くの経験をして、そして振り返ってみて、そこから何をすべきか決めることもできるでしょう。チャンスが完璧なかたちで訪れることはない。失敗しても次に活かせる。人生はこうやって進んで行くものだと思っているの。
(つづきます。)
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