Time off? Time on!

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残業をしないのが当たり前の彼と、一緒に暮らしてみると色んな発見がある。
そのうちの一つ。「彼とは、平日でもたくさん会話ができる。」
なぜならば、会社で働く以外の自分の時間が、一日のうちでちゃんと確保されているからだ。

なーんだか、一人の人と こんなにずっと会話を続ける時間は 希有です。
彼との会話の中で、今日知ったこと。

「相手が私の意見に100%反対であっても、
それは私を嫌いだとか、私が愚かという理由ではなく、
ただ私の意見には反対だ」
ということだ。うわぁー!

“調和”や“同意”を重んじて来た私、
“独創的であること”、“反対意見も勇気を持って表明すること”を良しとしてきた彼、
広く大雑把に言えば、“東 meets 西” ってな感じです。

彼は職場まで徒歩5分の場所に住んでいるから、朝の出勤前も、ゆったり時間が流れる。
一緒に近所を散歩して、朝食のパンを買いにいったりする。

19時に仕事が終わると、19時15分には帰宅する。
毎日、夜に時間がたくさんある。

夕飯食べても、まだ時間がある。一緒に映画観たり、TED観たりする。そして、あーだ、こーだ感想を言う。
ビール飲んで、茶を飲んで、デザートも食べる。

たまに、夕食をレストラン等からテイクアウトすると、
夕飯の準備・後片付けもなく、本当にゆっくりと時間が流れる。

たくさん会話する中で、互いの意見が違うことがある。

今日は、コンマリさんについて、それぞれの意見が食い違った。
ちなみに、ここブラジルでもコンマリさんは話題のようです。

私はコンマリさんの本を何年か前に既に読んでいて、その影響で掃除をしたから運気が良くなった!と信じているフシがある。
彼は、掃除をして部屋が綺麗になると気持ちがいいことは認めるが、それ以外の現象とのつながりまで言及する私の考えは、理解できないということ。(コンマリさんが使う“ときめき(A sparkle joy)”という言葉をちょっといぶかしがってる)

私はそう言われて、何だかモヤっと嫌な気分がして、黙ってしまった。
私は、極端に言えば、目に見えないものを信じて自分なりのつながりを作って納得している自分を、ばかにされた気がしたんだなぁ。
でも、頭では「そんなことはないでしょう、ただ彼は彼の意見を言ってるだけだ」と
自分で自分に言い聞かせようとしている自分がいる。

そうなると、頭の中が忙しいので、私は黙ってしまう。

そんな私の状況に、彼は少し時間が経ってから気がついた。

「君は、意見交換の時になると、黙ることがあるね。
これは多分、僕たちの育ってきた背景の違いによるものだと思うよ。

僕はいつでも反対意見同士がぶつかることで、新たな道が見つかると思うし、
それこそが議論をする意味だと思う。

でも君は調和を重んじる背景で育ってきたんだと思うんだけど、
こういう反対意見であっても、それはそれだよ。それだけだよ。

時に僕が全く筋違いのことをいうこともあれば、
たまに君が僕から学ばなきゃってときもあるんだよ。へっへっへ!」

なーんて言っていたぜ。

私は、へぇー! そうかぁ! 反対意見どうしによる、新たな発見ねぇ、
だったら私も相手が反論してきても、ひるんじゃ意味ないのねぇ、

なんて 新たな発見。
一旦めくれた心が、新しい脳の動きについて行くのに 少し時間はかかったけれど
ケンカに発展しても、新たな発見を持って収束できたのは、

とにかく彼に時間がたっぷりあって
納得いくまで話し合える 状況があるからではないでしょうか。

人それぞれ、いきかたがあるんだと思いますが、
私は 仕事を辞めて ブラジルまで来て こんなことに気がついて 学んで、というゆっくりコースを行っております。

去年まで、東京で働いていたのですが〜。
私は、週末は休みたかったなぁ。
週7日のうち、5日は「働く日」、土日は「休む日」と分けての扱いだった。

土日は、一週間分の家事をして、身体を休ませてリフレッシュすることが一番優先で、。
そうしないと、次週以降にまた疲れが残ると信じて、そうしていたなぁ。

そうすると、仕事以外の社会問題や文化的なことに、関わろうと思わなかった。
知り合いがデモに参加していても、
facebookで社会に対する問題提起がされていても、
自分こととして考える余裕がなかったなぁ。

それよりも、まずは、公園に行ってぼーっとしたり、
美味しい甘味を食べに出かけて、自分にかまってあげなきゃいけなかった。

「それは、国の戦略とも言えるよ、
君みたいに平日そんなにへとへとになるような働き方しなくても生産性の高い国が、北欧を中心に実際にあるし。」

Political Scienceを学んで来た彼の説明は、この後も続くのですが、今回は省略して、

彼のそんな意見を聞いて、
ああこんなに違う目線の人と、自分のペースで たっぷり会話ができて、ここまで来て良かったなと
今夜、思ったわけであります。

(私の)人生に、バカンスは必要だなぁ。


これは、2015年5月に書いた記事です。この時は観光ビザで初めてブラジルに来ました。合計6か月滞在しました。
その後、一度日本へ帰国して結婚手続きを済ませ、今は永住ビザでブラジルに住んでいます。

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