暗闇に光がさした。慣れない環境下ですくわれたこと。

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人は面白いことに、未知に向かって前進する存在だし、同時に「変わりたくないー!」とあらがうようにもできています(自社調べ)。

 

ブラジルに住む、と選択したことには、自分に一ミリもズレがない。と言い切れます。「ここでやっていけるだろうか」と、人生をかけて石橋を叩いてみる。というお試し期間も、去年6か月間、取りました。

 

そのうえでの引っ越しだったけど、

この一か月半、暗黒だった~~!!!笑

 

いやー、もー、大変だったー!!!

 

2012-10-18 06.09.10

 

今はそのゾーンを抜けたので、笑って振り返っています。だけどねぇ、環境が変わるというのはなかなかハードなものですね。

 

私がふっきれ始めたきっかけは二つ。

「私のこと、分かってもらえたー!」と思えた、ある人との出会い

そして

「今、一番ひつようなことを、今、解決する!」と決めて行動する!

でした。そんな出来事をここに残してみたいと思います。

 

 

きっかけは、オーストラリア人のYさんとの出会いでした。

 

私は今、ポルトガル語のクラスに通っていますが、同級生の中に心理カウンセラーをしている人がいたのです。後から振り返れば、とってもラッキーなことでした。

 

最初の授業では、それぞれの国籍と職業を自己紹介したので、その時に、英語圏から来た彼女がカウンセラーだということを知りました。

 

その頃私は、ブラジルの治安の悪さに心底おびえて暮らしていました。私が住んでいるのは、ブラジルの中でもブラジリアという首都で、ブラジルの中でもとりわけ安全と言われています。ブラジルに住んでいる方からすれば「全然、ましなほうだよー」と言われると思う。

 

とはいえ、日本でいう安全とは別もの。例えば、「日が暮れた後は、近所のスーパーマーケットにも一人で行ってはいけない。」と主人に注意されていました。

 

、、、で、その意味がわからなくて。

 

なんで、いつも行っている近所のスーパーなのに、行っちゃいけないのか。(今なら分かる)

 

窮屈だし、こわい。それは不快な事実でした。

 

「危険がどこに潜んでいるか、自分ではまだ予測できない。」と、自分がいかにこの土地で無力なのかと思うと、人間、こころが卑屈になるのかも。だんだんと、楽しみが少なくなっていきました。

 

例えば、私はアクセサリーが好きなのですが、20代の頃にコツコツためてきたジュエリーを身に着けることも、金目のもの=危険を呼び寄せるように思えました。(実際は、やり方次第だと、今は思っています)

 

高見えファッション、なんていう言葉が日本ではありますが、いや、このパール本当に高かったし。それをつけると、いい気分になるどころか、盗難に合うんじゃないかひやひやしちゃうって、なんだコレ。誤解を恐れずに言いますが、ここにきて私は、先進国の暮らしがうらやましいと思いました。

 

こんな感情、初めてです。「先進国」なんて、初めて意識しました。ずっと私は日本で暮らしていたから。同時に、この国になんて失礼なことを自分は言ってるんだろう、とも思いました。

 

「アクセサリーが好きなように着けられなくて、苦しいー!」なんて、こんなこと、誰かに思いっきり聞いてもらいたいのに、誰に聞いてもらっていいのかわからないのです。

 

だって、ちょっとふざけてると思いませんか。アクセサリーって、、、。と、自分でも半ば呆れていたからますます他人には言いづらい。でも、苦しい気持ちは確かにここにある。

 

そんな日々。もやもやしてるんだけど、出口が見えなかった。

 

家にひとりでいると、なぜか涙がつーっと流れた時は、さすがに自分やばい!と思い、すぐに主人に気晴らしに連れ出してもらいました。

 

 

photo by JUN

photo by JUN

 

そんな中、クラスメイトのセラピストの彼女に声をかけました。個人的にカウンセリングを受けられるのか、聞いてみたくて。

 

授業の終わりに声をかけると、彼女はまずハグしてくれました。

 

そして、こう言ってくれました。

I UNDERSTAND YOU!

「私は、あなたの気持ちがよくわかる。」

「ブラジリアという街は、よそから来た人にとっては、気が沈みやすい場所だといえると思う。」

 

シンプルだけど、こう言ってもらえたことですごく安心しました。
「外から来た」という同じ境遇でいる者同士、通じる感じがある「やっと誰かに分かってもらえた!」と思い、すごく信頼がおける気がしました。その時に、彼女の名刺をもらって帰り、帰宅後お礼の挨拶メールをしてみました。

 

 

 

そしたら、こんなメッセージが。

 

今日、あなたが私に声をかけてくれたこと、とても勇敢な行為です。」

 

私、泣く。「そうよ!本当は、あなたに声をかけるの、すっごく緊張したんだよ!」って。

 

こんな私を認めてくれる人がいる。
こんなにまっすぐに言葉を贈ってくれる彼女に出会えて、私は本当にラッキーだと思います。

 

 

ごまかさずに、今いちばん必要なことを取りに行く。

 

結果として、今もなおカウンセリングは受けていません。だけれど、

わかってくれる人がいる、

安心して本心を話せる場所がある(守秘義務)、

英語があまり通じないこの土地で、英語でのカウンセリングが受けられる。

本当に必要なときに駆け込める場所がある、と分かったことは何よりもの安心材料になりました。

 

「カウンセリングを受ける」というと、どう思われるでしょうか。心配してくださる方もいるかもしれません。私自身は、心がもやもやした時には、カウンセリング受けたいと思っています。料金は、私の経験では1時間6千円~1万2千円くらい。歯のホワイトニングに歯医者に行くように、髪を切りに美容院へ行くように、私は心のこともプロに頼ることは好きです

 

友だちや家族に話すのはちょっと苦手です。相手の反応が気になるから。頼ることもあるんだけれど、それだけの選択肢だと困ります。

 

そして問題を気晴らしで紛らわすというのも苦手です。結局、すっきりしないから。

 

カウンセリングだとお金を払う分、思い切って自分のあらゆる思いを吐き出せるし、何かをつかんで帰りたいと前向きになれます。カウンセラーの先生との相性はあるので、直観でこの人だ!と思える先生のところに行くようにしています。一度信じたら、カウンセリングルームでは、自分を全部さらけ出すようにします。

(もしご関心があれば、「心理」「カウンセリング」などで検索してみてください)

この一か月半のなかで、一番つらいときは、「もうブラジル、だめかも、、、。」と思いました。なんと、彼の実家にお邪魔しているときに、です。

 

「初めまして、これからよろしくお願いします」、と義祖父母や親戚に受け入れてもらっている間、私はずーっとかつてないほどお腹が痛くて、頂く茶菓子もしょっぱく感じて。顔では愛想笑いしかできずに、内心は「もう、無理かも。」と思っていることは、とても悲しいことでした。

 

人は安心するときと、恐怖を感じているとき、見えている世界が違うのかもしれません。どん底までいったけど、クラスメイトの彼女とのやりとりをきっかけに、私はだんだんとこの土地の楽しみ方がわかってきた気がしています。

 

今ちょっと思っているのは、「もうブラジルは無理だから、あと3年で日本に帰ろう!」ということ。前向きな撤退も、いつでも視野に入れてみる。笑

 

「じゃぁ、今のうちに南米をできるだけ旅行しよう♪」と思い、楽しみになってきました。そして、「これくらい図太いこと考えられるんだったら、きっと私、大丈夫だわ。」とも思っています。こうやって、南米が大好きになっていきそうな予感。

 

さいごに

 

徐々に吹っ切れてきた今では、笑って振り返られるので、どうかご心配なく。「わたしの愛したブラジル」シリーズも温めています。そう、愛です!「もうブラジル無理」とまで思った私が、「さすが南米!ここまで来て本当によかったー!」と、ほれ込んでしまった光景も、徐々にご紹介していきますね!

Akiko Y. Perfeito

 

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